禁無断転載
【経済学】令和2年度予想論点
(ふわふわ予想)国際関係(貿易)に関する論点が出そう。
都1B過去問
【平成14年】国際貿易における比較優位の原因について説明せよ。
【平成15年】外国為替相場における購買力平価説について説明せよ。
★経済学はミクロ→マクロ→国際貿易と学習していく為、国際関係は最後に学習することになる。また、経済学で登場する様々な理論は前段となる理論の積み重ねによって構成されているため、挫折者の多い本科目においては盲点となるテーマである。
★経済学・財政学は、近年徐々に長文化・難化の傾向があるが、上記国際関係に関するテーマは長らく息を潜めているため、突然登場してくる可能性も十分に有る。(逆に、ずっとムズかったから急に易化する可能性も有るけど)
国際関係に関する論点まとめ
・2国でそれぞれ複数の財を生産していた場合、各財を生産するのに必要となる労働力についてA国が絶対優位にあったとしても、A国内(又はB国内)において財の生産に必要な労働力に相対的な差があれば、貿易による利益は発生する。
・ビックマック指数(英:エコノミスト)として応用。「同一品質の商品は世界中で同じ価格となる」という前提のもとで、中長期的な為替レートはこの前提に向かって変動していくという理論。
・原則として、自由貿易によって決定された価格で取引が行われる際に社会的余剰は最大となるが、自国の特定産業を保護したい場合には輸入品に関税をかけることにより、国内生産者の価格競争力が上がり生産者余剰が増加する。この際、社会全体では死荷重が発生する。
・為替レートが変動した際に、短期的には予想される方向とは逆方向に貿易収支が動き、徐々に是正されるという理論。一般的に貿易取引は長期契約に基づき行われていること等が原因として挙げられる。(専門用語で言い換えるなら、マーシャル=ラーナー条件が短期的には成立しないことが原因)
・技術や資源に大きな違いのない先進国間の産業内貿易を説明。①規模の経済、②財のバラエテイが消費者の効用を高める、といった事を原因として挙げた。
・「輸出を行うのは生産性の高いごく少数の企業である」という事実を説明する理論。輸出には大きな固定費用が必要であり、それを負担できるのは生産性の高い企業のみであると説明した。また、海外現地生産にも言及し、現地生産を行うのは輸出企業よりも更に生産性の高い企業のみであるとした。
Jカーブ理論について解説(割と簡単だから)
(1)日米で貿易が均衡している状態から為替レートが変動したとする。
例:1ドル=100円→1ドル=110円となった(円安)
(2)100万円の日本車の米国での価格は1万ドル→0.91万ドルと値下げすることができる。
(3)日米間において、日本からの日本車の輸出が増加することが予想される。(トランプが邪魔しなければ)
(4)反対に輸入は減少することが予想される。
(5)(3)、(4)により貿易収支は上昇するはず。
(6)しかし現実には輸出量・輸入量というのは企業間の契約により決定しているため、契約変更のための時間がかかったり、そもそも長期契約となっていた場合には一定期間変更できないなどの制約を受ける。また、原油などの生活必需品については理論的に最適な輸入量までは減少しない。
(7)(6)などの理由により、短期的には単に為替レートの変動に伴う円安の影響のみが顕在化し、貿易収支は赤字化する。
(8)しかし、長期的には(6)で述べた時間的ロスを経過した後に最適な輸出量・輸入量となり、貿易収支は黒字化する。
参考文献
https://www.diamond.co.jp/_itempdf/0201_biz/21056-X.pdf
https://fstandard.co.jp/column/asset-management/1297#:~:text=購買力平価説(Purchasing%20Power,提唱された理論です

https://ja.wikipedia.org/wiki/Jカーブ効果_(経済学)
http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~a-tanaka/teaching/2019trade/part2/trade2-01-new-trade-theory.pdf
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