憲法レジュメ:職業選択の自由【都1B専門記述】

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禁無断転載
(著作権法にかかる訴訟を躊躇しない人間が書いています)

憲法令和2年度予想論点

職業選択の自由について論ぜよ。

日本国憲法第22条第1項
何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

(補足)
※昨年度憲法のテーマが簡単だったので今年は難化が予想される。上記問題文に何らかの文章を追加して出題される可能性が高い。

記述すべき論点

(1)何人も自ら従事する職業を選択する自由を有する。
(趣旨:職業を通じて自己実現を図り、かつ、生計を維持していく上で非常に重要な人権である。)

(2)自由の意味→「選択の自由」+「遂行の自由(営業の自由)」

★遂行できなければ選択した意味がないから。

(3)ただし、公共の福祉による制約を受ける。(判例に言及しつつ論じるのが良い)

日本国憲法第13条
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

★表現の自由と比較して緩やかな基準で判断すべきと解する。なぜなら、国民が自ら民主制の過程を通して是正することができるからである。

(4)判例

薬局距離制限事件
1.薬局を開設したい!!
2.県から不許可処分
理由:改正後薬事法による「薬局距離制限規定」
※申請後に薬事法の改正があった。
(3.1審・2審では経過措置に関する議論が主。どちらも「違憲」とはしていない。)
4.最高裁判決→距離制限規定は「違憲」

「無薬局地域又は過少薬局地域における医薬品供給の確保のためには他にもその方策があると考えられるから、無薬局地域等の解消を促進する目的のために設置場所の地域的制限のような強力な職業の自由の制限措置をとることは、目的と手段の均衡を著しく失するものであつて、とうていその合理性を認めることができない。」

理由:消極目的規制(不良医薬品の販売防止)の場合には厳格な合理性の基準により違憲かどうかを判断する。

厳格な合理性の基準:目的が正当で手段が必要最小限度でなければならない。


小売市場距離制限事件

1.A氏が小売市場を営業中
2.小売商業調整特別措置法によって起訴(距離制限)
3.憲法22条1項に違反するとして争った。
4.最高裁判決→距離制限規定は「合憲」

・憲法は国の責務として積極的な社会経済政策の実施を予定しているものということができ、個人の経済活動の自由に関する限り、個人の精神的自由等に関する場合と異なり社会経済政策の実施の一手段として一定の合理的規制措置を講ずることはもともと憲法が予定しかつ許容するところである
・個人の経済活動に対する法的措置については、立法府の裁量的判断を尊重するほかなく、裁判所は立法府の裁量的判断を尊重するのを建前とし、立法府がその裁量権を逸脱し、法的規制措置が著しく不合理であることの明白である場合に限って、これを違憲としてその効力を否定することができる。

理由:積極目的規制(社会経済の調和的発展が目的)の場合には明白の原則により違憲かどうかを判断する。

明白の原則:目的・手段が著しく不合理であることが明白で無いなら合憲

東京都管理職選考試験事件【補足】
1.東京都が外国人の管理職選考受験を拒否
2.最高裁判決→「合憲」

「国民主権の原理に基づき原則として日本の国籍を有する者が公権力行使等地方公務員に就任することが想定されているとみるべき」であり、「我が国以外の国家に帰属し、その国家との間でその国民としての権利義務を有する外国人が公権力行使等地方公務員に就任することは、本来我が国の法体系の想定するところではない
医薬品ネット販売の権利確認等請求事件【補足】
★職業活動の自由を相当程度制約することは明らか
★立法過程における議論をもしんしゃくした上で、郵便等販売を規制する内容の省令の制定を委任する旨が明確に読み取れることを要する。
コロナ下での営業停止要請【補足】
★あくまでも「要請」。しかし、要請に応じなかった場合には諸条件は有るが「指示」とすることも可能。

日本国憲法第二十五条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

参考文献

https://ja.wikipedia.org/wiki/職業選択の自由

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