○財政学○ 専門記述解答例(市場の失敗)

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東京都1類B 平成24年度

財政学

市場の失敗を説明した上で、公共財の特徴及び種類について説明せよ。

市場の失敗とは自由経済においては最適な資源配分が達成されない状態を指し、例として「費用逓減産業」や、「外部不経済」「情報の非対称性」などが存在する市場が挙げられる。

「公共財」についても市場の失敗の一例であり、「非競合性」および「非排除性」を備えることを特徴とする。

「非競合性」とは、ある消費者が財を消費する際に他の消費者も同時にその財を消費可能である性質、「非排除性」とは十分な対価を支払わない消費者を、対価を負担している消費者や供給者が排除することができない性質である。

上記2つの性質を十分に兼ね備えている財を純粋公共財といい、国防や外交サービスなどが挙げられる。一方で、一部の性質のみを有する財を準公共財といい、地方公共財やクラブ財などが該当する。一例としては道路や公園などが挙げられ、これらは「非排除性」は有するものの「非競合性」については特定の地域に限定される。

下図のように、2タイプの消費者と供給者からなる経済について、公共財取引を部分均衡分析すると、公共財の最適供給量は社会的需要曲線と社会的限界費用曲線の交点であるE点において決定される。なお「非排除性」および「非競合性」により、公共財の社会的需要曲線は消費者A、Bの個別需要曲線の垂直和となる。

この時、公共財の性質により需要者にただ乗りしようとする、いわゆるフリーライダーが生じるため、効率的な資源配分が実現されず死荷重が発生してしまう。これが市場の失敗である。

例として、下図において消費者Aがフリーライダーとなった場合、通常の市場取引ではF点が均衡となるため、最適供給時の総余剰△AEBと比較して△EFGだけの死荷重が発生することとなる。

このような死荷重の発生を防ぎ、公共財取引において効率的な資源配分を実現するためにはリンダール機構などの導入が必要である。

 

以下の動画にて解説しています。(元公務員による公務員試験マッハ講座)

 

参考文献

早稲田大学政治経済学術院 須賀晃一研究室

http://www.f.waseda.jp/ksuga/pubecoi1103.pdf

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